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- 久々にプロダクト更新しました
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出版物着々と数が増えています!プロダクト一気にかなりアップしました。まんがびと様様です。

webデザイン関連のお仕事は、最近はビニールハウス関連の様々な資材の記事を作っています。
コーダー、デザイナー、ライター全てのスキルが活かされています。ハウス資材に少し詳しくなりました。
元々農家の孫なので農業は身近に感じていたので、とっつきやすかったのかな。
本当に軽いお手伝いしかしていないので知識はほぼないですけどね。
ハウスを見ると、田舎のおじいちゃんおばあちゃんを思い出します。

昔と違って今は積雪に耐えられるビニールハウスもあるんですね。
田舎に遊びに行くと、父が冬囲いの手伝いでハウスの解体や、雪が解けて春になったらビニールハウスを組み立てたり、なんて思い出がありましたが、今はそんな大変な思いをしなくてもいいんですね。祖父母の家は米農家の傍ら色んな野菜も作っていました。
私にとってハウスと言えばシイタケの菌床栽培で、田舎に行くたび収穫のお手伝いをしていた覚えがあります。
幼児のころ、小さなシイタケにバツ印をつけて、これでよくテレビで見るお鍋のシイタケみたいに育つぞ!と思っていいことをしたとすら思っていました。本気のバカでした。
大きくなってそんな傷あり野菜は規格外で出荷できなくなると知り、ゾッとしました。おじいちゃん、おばあちゃん、本当にごめんなさい。
ハウスを見ると、あの独特の菌床の匂い、湿気などが思い出されます。
ハウスではミニトマトとか他の作物もやってましたが、私にとって印象深いのがそのシイタケハウスです。個人の農家なので、は機械いれるほどの規模ではなかったので手作業が多かったです。
畑の手伝いを少しやったら、あとは裏の山で遊んでいました。山から流れて来る水を溜めて、田んぼ用に池を作ってあって、そこによくオニヤンマとギンヤンマがきていました。
ヤンマはものすごい速さで飛び、アキアカネとか普通のトンボのように止まってくれないので、捕まえるのに苦労しました。
ヤマトヌマエビを放して増やしたり、どじょうを捕まえたり、田んぼ横の農業用水路でカエルやバッタを捕まえたり、用水路はたまにクワガタムシが流れて来るので拾ったり(なぜなのかは謎のまま)。おばあちゃんの花畑は大きなユリが沢山咲いていて、そこによくアゲハやクロアゲハがとんできていました。
そういえば、池で蛇が悠々と鎌首をもたげて手前の岸から泳いでいき、山の側へ渡り切る寸前、優雅にこちらを振りかえり静止していたことを思い出しました。なんとも言えない神々しさでした。
あまり蛇を直接見る機会は少なかったですが、家に白蛇が出たり、納屋にはよく抜け殻があったりして、ひょっとしたら色々守られていたのかもしれないですね。

そんなこんなで日本の原風景みたいな体験をさせてもらってました。今は昔ですね。とか言って10年くらい前まではそんなでした。
おじいちゃんも亡くなり、おばあちゃんも農家は引退し、山は市町村に、畑や田んぼは農業法人に引き取ってもらいました。自分の子どもたちにはそういった体験はさせてあげられません。
先日裏山の池の様子を久しぶりに見に行ったら、枯れていました。もうそこから水を引いて使っていないみたいです。
あの蛇はどこに行ったのかな。もうヤンマはいないのかな。百姓って今使っちゃいけない言葉らしいけど、元はよろづの姓を指して万民とか、百の仕事ができる人って意味らしいですよね。
農家の仕事って、まず毎日朝早くから日が暮れるまで一日も休みなく働く健全で屈強な肉体と、天気を読む知識、声の出せない植物の状態をつぶさに観察して必要な世話をして…と、心技体揃ってないといけないみたいなパーフェクト超人しかできないんじゃないか?って思います。
私には絶対できないです。
農家の後継者がいない問題は、そんなに大変な仕事なのに実入りが悪いという部分が根本にあると思います。祖父母家も初期投資を回収できるようになるまで何十年もかかり、やっと利益が出始めたのは引退する直前だったと聞いていました。

初期投資問題や継続するのに大変な部分をIot機器やスマート農業でカバーして、就農へのハードルが下がってサラリーマン農家をやる選択肢が増えるといいですね。自分のような虚弱な人間にも就農の機会ができるようになったら、食料自給率も改善できるのではないかと思います。数年前では思いもしなかったことがどんどん実現する、すごい時代になりましたね。SFが思い描く未来の世界に足を踏み入れている気がします。